Eine Deutschlandreise 2017 ドイツ旅行 (4/4)
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Inhalt 目次
1 Bayern-Thüringen バイエルン~チューリンゲン
2 Der Harz ハルツ山地

3 Eifel アイフェル
4 Ruhrgebiet ルール地方
4 Ruhrgebiet ルール地方
4-1 Bruder Klaus Feldkapelle ブラザー・クラウス野外礼拝堂
4-2 Museum Insel Hombroich インゼル・ホンブロイヒ美術館
4-3 Raketenstation Hombroich ホンブロイヒ・ミサイル基地
4-4 Ferienwohnungen Terri テリー休暇住宅
4-5 Köln Teil 1 ケルンその1
4-6 Köln Teil 2 ケルンその2
4-7 Dortmund ドルトムント
4-8 Nachwort あとがき
旅行9日目、アイフェル国立公園を出発し、ブラザー・クラウス野外礼拝堂、インゼル・ホンブロイヒ美術館などを経てケルンまでおよそ160kmほどドライブし、レンタカーを返却する予定。
到着地ケルンの天気予報は曇りのち雨。予想最高気温14度、最低気温9度、長崎の真冬に近い天候です。
4-1 Bruder Klaus Feldkapelle ブラザー・クラウス野外礼拝堂
●こんな礼拝堂見たことない!
写真4-1-1 案内板 写真4-1-2 駐車場より撮影
9時15分過ぎルーア湖畔のホテルを出発。小雨の中を40分、29kmほど走って礼拝堂の駐車場に到着。
左:写真の案内板およびwiki.de(※、独語)などによれば、スイス出身の建築家ピーター・ズントーがボランティアで設計し、地元民も建設に関わって1年ほどかかって2007年に完成。土地所有者は、実りある人生に感謝し、この地を訪れたことがあるスイスの守護聖人Nikolaus von Flüe (Bruder Klaus ブラザー・クラウス 1417~1487) に献堂したとのこと。
作り方が奇想天外。まず120本の丸太を内壁の型枠とするために円錐形に組み、外側には一般的な型枠を組み立てて、12mの高さまで、50cmづつ24日かかって、地元の川の小石と赤と黄色の砂でできた生コンクリートを打設。内外の型枠間のスペーサーとして吹きガラスの棒を350本使い、床は厚さ2cmの鉛の板とのこと。
右:赤枠が礼拝堂です。ここから教会まで1.2kmあります。朝靄でも肉眼ではそれなりに見えましたが、写真には殆ど写っていません。これから砂利道を歩きます。
右手の黒い看板には、礼拝堂とそこまでの道にはトイレが無いので、駐車場のトイレで済ませること。また月曜閉館と書かれています。
写真4-1-3 遠景外観
いつも片道3.8kmを徒歩通勤で1km10分のペースで歩いているので、12分ほどで着くはず。ところが、教会まで曲がり角が2カ所あり、最初の角の標識が分かりにくいところに設置してあって気づかず、左折すべきところ右折してしまい、ある程度進んで目の前に礼拝堂が見えているのに道が途絶えてUターン。2倍以上の27分もかかってしまいました。
写真4-1-4 野外ミサ 写真4-1-5 入口の内壁
左:木曜日の10時過ぎ、礼拝堂では野外ミサが行われていました。駐車場に駐まっていた観光バスの乗客でしょう。
右:館内の写真撮影は禁止だったので、入口の内壁を撮影しました。丸太の形状がくっきり残っています。写真中央が吹きガラスの棒。
館内は4.5帖ほどの洞窟のような空間で、屋根はなく、見上げると空が見えています。「天にまします我らが父よ。」と主の祈りの最初にありますが、まさしく天とつながっていることを実感します。
釣り鐘の内部のような壁、ちりばめられた吹きガラスの棒から星空のように光が差し込み、外観からは全く想像できない空間に、ズントーの設計力には驚くばかり。
そよ風とヒバリがさえずる草原で、ひとり静かに祈りを捧げる空間が想定されているものの、こんなに訪問者が多いとは、設計者もきっと想定外でしょう。
写真4-1-6 入口 写真4-1-7 背面
左:入口は三角の黒い部分で、丸太をV字に組んだ形状そのもの。その上に十字架があります。
右:背後に回ると、五角形の建物形状がよく分かります。一般的にコンクリートはグレーですが、赤みを帯びた砂の色が美しい。そして重なる打設の跡がくっきり。打設ムラもあり、「コンクリートはこうあるべき。」との常識に、いかに自分がとらわれていたかと、ショックを受けました。この礼拝堂は、内外併せて見るべき。公式サイト(※、独語)で開館日時を確認して訪問なさってください。
11時前、礼拝堂の駐車場を出発してアイフェルを離れ、次の目的地デュッセルドルフの南西にあるインゼル・ホンブロイヒ美術館へ向かいます。美術館までは、約82km、1時間。
4-2 Museum Insel Hombroich インゼル・ホンブロイヒ美術館
●美術館と言うより湿地帯の自然公園
写真4-2-1 改修中のチケット売り場 写真4-2-2 パビリオン
左:美術館のチケット売り場は、改修中で、仮設ハウスで、次のランゲン美術館とのコンビチケットを買って入場。もらったパンフレットによれば、実業家Karl-Heinrich Müllerカール=ハインリッヒ・ミュラー(1936-2007)が、ランドスケープ、建築、芸術をアンサンブルした美術館を1987年に開設。ホンブロイヒは地名で、湿地帯が島のようになっているのでインゼル(島)が付加されているとのこと。
右:自然公園の中に、統一した色のパビリオンがぽつんぽつんとあり、それぞれが個性的なデザインの展示物でもあります。外壁は古ぼけたような色むらがあるレンガ積。パビリオンは、芸術家エルヴィン・ヘーリッヒ(1922-2004)が設計したとのこと。
写真4-2-3 ガンの親子 写真4-2-4 ビオトープ
左:ガンの親子が、人間をまったく警戒せずに散歩中。
右:「植物園」と名乗ってもいいような、巨大なビオトープがいくつもあります。
写真4-2-5 パビリオン 写真4-2-6 パビリオン
展示してある美術作品は、よく分かりませんが、仕事柄建物が興味深い。この建物も幼稚園生が書いた絵を具体化したような印象を受けます。屋根の谷部分は雨漏りのリスクが高く、実務では必然的に避けたいデザイン。それを敢えて作れるのは美術館だからかな。
写真4-2-7 カフェテリア 写真4-2-8 昼食
左:このカフェテリアの四角と三角を組み合わせた大胆なデザインもさることながら、ガラスを多用して温室みたい。これも美術館の施設だからこそなしえたデザインですね。
右:カフェテリアには無料のパン、コーヒーなどが用意されています。もう1時近くだったので、めぼしいモノは残っていませんでした。早めに立ち寄ることをお薦めします。
写真4-2-9
カフェテリアから撮影。写真中央に写真4-2-2のパビリオンがあります。実際よく見えていましたが、写真だと目を凝らして見ないと存在が分かりません。古ぼけたような色むらがあるレンガの外壁は、建物が自然に溶け込むように、との意図かな。
入口から一番奥まで1kmほどあります。園内を回ると最低でも3kmほどは歩くので、歩きやすい靴で、ピクニック気分でのんびりと回ることをお薦めします。
次はもう一つの美術館へ向かいます。道なりに1.4km。
4-3 Raketenstation Hombroich ホンブロイヒ・ミサイル基地
●NATO基地跡の美術館
もらったパンフレットに「Raketenstation Hombroich(ホンブロイヒ・ミサイル基地)」と書いてあったので、そのまま書きました。ここは、4-2インゼル・ホンブロイヒ美術館(以下「IH美術館」と表記)を創設したカール=ハインリッヒ・ミュラーが1990年に閉鎖されたNATO基地を買収して、芸術家らの活動の場所としたらしい。その一角に、ランゲン美術館があります。名前の由来は、デュッセルドルフの実業家で商工会議所長も歴任したヴィクトール・ランゲンと妻マリアーネMarianne und Viktor Langen。夫婦が財団を設立し、建設資金を拠出、加えて夫婦の日本美術コレクションを展示していることから。
それでは、まず安藤忠雄が設計し、2004年に建てられたランゲン美術館へ。
写真4-3-1 ランゲン美術館エントランス
エントランスに立つと、正面にはカーブを描くコンクリートの囲障が出入口の部分だけくり抜いてあります。出入口の左手は桜の木。美術館本体はまだ見えません。
写真4-3-2 ランゲン美術館
囲障を潜ると、美術館本体が見えました。いかにも安藤さんらしい見せ方。
写真4-3-3 A棟 写真4-3-4 平面図
左:A棟は安藤さん得意の打ち放しコンクリートのコアを、ガラスのシェルが回廊のように取り囲んでいます。ありそうでなかった組み合わせ。
右:右上の黄緑部分がA棟。左下の白い部分がB棟。B棟にはランゲン夫婦が収集した日本美術コレクションが展示されています。長いスロープを降りながら、スロープに沿って絵巻物が広げられており、見せ方が素晴らしい。建物も展示物も見応えがありました。
写真4-3-5 B棟 写真4-3-6 室内スキー場
左:裏手に回って、右側手前のB棟はコンクリート打ち放しの外壁が経年による雨染みで汚れてしまっています。左側奥のA棟の新築のような姿とは対照的。
右:今回の美術館とは全く関連がありませんが、遠くに、いかにも屋内スキー場と思われる巨大な構造物が見えます。調べたところ、Jever Fun Skihalleでした。
写真4-3-7 タワービル 写真4-3-8 ミュージシャンの家
ミサイル基地の跡地へ来ました。こちらは当時の建物や、IH美術館のパビリオンと同じイメージの新築した建物などが混在しています。実際にアトリエや住まいとして使われているものも多く、建物の中には立ち入れませんでした。
左:Turmgebäude タワービル ミサイル基地だったことを印象づける遺構。住まい、アトリエとして使われ、ドイツの作家トーマス・クリング(1957-2005)の資料が残されているとのこと。
右:Haus für Musiker ミュージシャンの家 建築家ライムント・アブラハム(1933-2010)による、住居・練習室に加えて、室内楽ホール、録音スタジオ、音楽資料室も併設した彫刻のような野心的デザインの建物。丸屋根にくり抜かれた正三角形は、タワービルの方向を向いているとのこと。
写真4-3-9 Archivgebäude und Bibliothek 資料館と図書館
ここにもIH美術館のパビリオン群を設計したエルヴィン・ヘーリッヒの建物がありました。中庭があるロの字型建物の対角線上の角が切り取られ、反対側の景色が見えます。
手前左右にある鋼鉄製品は、恐らくミサイル基地の遺物だと思われますが、説明文を探しきれず不明。
写真4-3-10 ゲストハウスと会議室 写真4-3-11 休憩
左:Kloster Gästehaus und Tagungsgebäude 「修道院」という名前のゲストハウスと会議室。これもエルヴィン・ヘーリッヒの設計。家具はオリヴァー・クルーゼと西川勝人(1949~)の名前があります。西川さんはデュッセルドルフ美術大学大学院を卒業後、美術家として現在ここのアトリエを拠点に活動し、ハンブルグ美術大学などで後進の指導にもあたっているとのこと。
右:敷地入口の管理事務所に小さなカフェがあったので休憩。シュトロイゼルクーヘンとカフェラテ。
写真4-3-12 衛生設備機器 写真4-3-13 衛生設備機器
ドイツではデザインにこだわった衛生設備機器をよく見ます。カフェでトイレを借りたら、さすがに場所柄か、ここの衛生設備機器のデザインも秀逸。
写真4-3-14 DR画像 写真4-3-15 ナビ画面
14時40分頃、小雨の中、今日の最終目的地ケルン中央駅のレンタカー営業所まで40km、40分の予定ですが、高速1号線、57号線が渋滞しているらしく、ナビは市街地の道を案内するので、少々余分にかかりそう。これまで郊外のスカスカ道を快適にドライブしてきたので、いよいよ市街地走行になります。
左:バスには「Sie können uns vielleicht überholen, aber beim Klimaschutz sind wir vorne. あなたは私たち(このバス)を追い越すことができるかもしれませんが、我々は環境保護の面で先行しています。」と書いてあります。単に「環境に優しい。」だけでなく、一言付け加えるだけで和みます。
右:ナビの画面の赤い線は、渋滞している高速57号線。その下の一般道を走行中。
写真4-3-16 レンタカー 写真4-3-17 DR画像
左:高速道路の渋滞が終わったところで、ナビは一般道から高速57号線へ道案内。途中のパーキングエリアEschエシュで休憩。
右:パーキングエリアを出発して6分ほど走ると、ケルン大聖堂の先頭が前方に見えて「帰ってきた!」と思わず声を上げてしまいました。この後、TV塔やケルンタワーなど高層建築物が目に入り、ケルンへたどり着いた実感が湧きます。
写真4-3-18 DR画像 写真4-3-19 到着時のナビ画面
左:ケルン市街地に入ると、木曜日の昼下がり、夕方の通勤時間帯にはまだ早いのに激しい渋滞。余裕をみておいてよかった
右:結局1時間以上かかって16時4分、レンタカー返却場所のケルン中央駅駐車場に到着。
ミュンヘンから2,111kmを無事走りきった安堵感と、8日間で自分の車と走り慣れた道路になり、もっと走りたい欲望が入り交じり、複雑な心境。
4-4 Ferienwohnungen Terri テリー休暇住宅
●急遽、少し遠いけど広いアパートに変更されてしまう
今回、ケルンの定宿が取れなかったので、2015年春に泊まったテリー休暇住宅のワンルームを予約していたら、前々日になって、問題が発生したので同じ料金で別の場所にある1LDKを提供するとメールがありました。オーバーブッキングしたのか、建物や設備の問題なのか、説明無し。
ワンルームは、中心商店街のNeumarktノイマルクトの直ぐそば(Mauritiussteinweg 104-106)で便利だけど、1LDKは、ノイマルクトから南へ約1.1km、電停で三つ目Eifelstr.アイフェル通りのそば(Burgunder Strasse 10a)。どっちみち公共交通機関の一日乗車券を買って回るし、ケルンの宿は取りにくいのでやむなし。
写真4-4-1 LDK 写真4-4-2 LDK
ケルン中央駅から市電に乗って、宿に到着。施設にもよりますが、アパートホテルは一般的にレセプションがありません。ここは、宿に到着すると管理人に電話して鍵のありかを教えてもらい建物内に入ります。ソファーベッドもあるLDK。台所には、電子レンジ、オーブン、冷蔵庫をはじめ、調理器具、食器など一通り揃っています。
写真4-4-3 寝室 写真4-4-4 サニタリー
左:10帖ほどの寝室。1泊素泊まり80ユーロ×3泊。ひとりじゃもったいない広さ。
右:手前から洗面台、シャワーブース、一番奥がトイレ。
写真4-4-5 写真4-4-6
左:部屋からの眺め。電車通りから1本入った静かな住宅地。
右:目の前のビルでは、片側一車線を通行止めにして(進入禁止と迂回の表示がある)工事ヤードとし工事中。工事ヤードが緩衝帯となるから、仮設足場にはシート無し。日本ならシートは必須だし、まして車線を塞いで工事ヤードなんて考えられない。
4-5 Köln Teil 1 ケルンその1
●1760年から250年以上続く老舗のビヤホールで夕食
写真4-5-1
泊まれなかった定宿ドームアパートメントのそばにあるビヤホールBrauhaus Em Kölsche Boorがかねてより気になっていて、夕食を兼ねてビールを飲みに、市電で6番目の電停まで乗って老舗店にわざわざ出掛けました。
写真4-5-2 ガッフェル・ケルシュ 写真4-5-3 夕食
左:ビールはケルンの地ビールGaffel Kölsch vom Fass ガッフェル・ケルシュ(生)0.2リットル1.7ユーロを3杯(大瓶1本分)飲みました。
右:Hausgemachte Braumeister-Sülze mit Zwiebelringen, Remoulade und Bratkartoffeln 醸造長自家製アスピック(注1)、オニオンリング・レムラード(注2)・フライドポテト添え9.2ユーロ
注1:肉・魚に煮汁とゼラチンを加えて固めたゼリー状の料理
注2:皿の手前側に載っているマヨネーズに香辛料を加え辛味を効かせたもの
写真4-5-4 ボウリング 写真4-5-5 ビール樽貯蔵庫 写真4-5-6 ホップ倉庫
帰りに地下にあるトイレを借りたら、トイレの他にドアが幾つかあります。
左:Kegelbahnはボウリング。エ~と思って、後で公式サイト(※、独語)を見ると、本当に1レーンと客席があり、ボウリングをしながら飲めるみたい。中央:Gärkellerはビール樽貯蔵庫かな。右:Hopfenlagerはホップ倉庫。
旅行10日目。ケルンのアパートホテルで、プチ・市民生活を楽しみながら、刑事ドラマのロケ地探訪と市内散策。ケルンの天気予報は曇り時々小雨。予想最高気温14度、最低気温9度で、昨日とほぼ同じ天候で、長崎の真冬なみ。
写真4-5-7 メルツェニッヒで朝食 写真4-5-8 酸っぱいヨーグルト
左:2年前の旅行でイートインできるベーカリー「メルツェニッヒで朝食」の雰囲気がとても気に入り、今回も朝食は宿の近くの同チェーン店で、お茶とサンドイッチ。
右:これだけじゃ足りないので、スーパーで買った酸っぱいヨーグルトを宿に帰ってから食べました。これが大好きでドイツへ来たら毎年食べています。
●聖ヒルデガルト教会
写真4-5-9 写真4-5-10
まず市電で北へ向かい、植物園から次の目的地へ徒歩で移動中、現代建築の教会St Hildegard in der Au Köln聖ヒルデガルト教会がありました。ネット検索してもこの教会の詳しい情報は見つけきれません。聖堂の名前である聖ヒルデガルト(1098-1179)は史上4人目の教会博士とのこと。
●町中の公園にドックラン
写真4-5-11 シナゴーグ 写真4-5-12 ドックラン広場の案内板
次は市電で西へ移動。大きなシナゴーグがあり(左)、道路をはさんで私が立っている側にはRathenauplatzラーテナウ広場という2ha位の公園があります。
右:その公園の一部がHundefreilaufflächeドックランであるとの案内板がありました。読んで見ると、「犬を好まない人もいるので、配慮をお願いします。」とあります。周囲は商住混在地域。町中の公園にドックランがあるなんて、お国柄。
写真4-5-13 ヒロシマ・ナガサキ公園 写真4-5-14 ケルン大学本部棟
左:更に西へ歩くとHiroshima-Nagasaki-Parkヒロシマ・ナガサキ公園。出身地が命名された公園を訪れてみたいと思いました。
右:ヒロシマ・ナガサキ公園の南にケルン大学があります。その本部棟前はAlbertus-Magnus-Platzアルベルトゥス・マグヌス広場で、広場の部分だけ道路がアンダークロスしています。日本だったら高架広場にしそうですが、コストはかかっても、人間優先なのかな。
ちなみに、アルベルトゥス・マグヌスは、晩年ケルンを中心に活動した、13世紀のキリスト教神学者とのこと。
●聖心教会
写真4-5-15 写真4-5-16 内陣
写真4-5-17 左:元の意匠、右:修復後
宿の近くまで戻ってきました。Herz Jesu-Kirche聖心教会は、1895年に建てられてたネオゴシック様式の教会で、第二次世界大戦で損壊し、戦後、修復できる部分は修復し、完全に倒壊した部分は現代建築様式で再建されています。
右上:左の内壁は元の意匠、正面の内陣は現代建築。右の平面図を見ると、内陣側右半分が完全に作り替えられています。
やはり同じように破壊されたベルリンのカイザー・ヴィルヘルム記念教会は、空襲で壊れたままの尖塔の両側に、別棟で新礼拝堂と新鐘楼が建てられていますが、この教会のように残存部分に継ぎ足すのも、戦争の痛手を後世に伝える一つの形式ですね。
●お昼は宿で
写真4-5-18 小型路面清掃車 写真4-5-19 昼食
左:宿の前にAWB(Abfallwirtschaftsbetriebe Köln GmbH & Co. KG[ケルン廃棄物管理会社共同企業体])の一人乗りKompaktkehrmaschine小型路面清掃車。可愛かったのですかさずカメラを向けました。
右:パン屋さんで買った小型パンの卵サンド1.95ユーロを持ち帰って宿で食べます。普段全く食べないカップ麺ですが、ドイツへ来ると昔食べた味が懐かしくて、ドイツ旅行での定番。これは典型的なタイプMaggiのNudeln in Rahmsauceクリームソースのパスタ。
休憩して、午後は中心商店街へ。
写真4-5-20 レゴショップ 写真4-5-21 SSKの看板
左:レゴショップの前に映画スターウォーズのストームトルーパーが。生は初めて見た!
右:生まれ故郷には「SSK(佐世保重工業。前身の佐世保船舶工業の頭文字)」があるため、目に止まりました。ここはSozialistische Selbsthilfe Köln e.V 社団法人ケルン社会福祉自救行為の略称。この後、買い物を終えて一旦宿に戻り、夕飯はお目当てのビヤホールで。
●平天井が珍しい聖パンタレオン教会
写真4-5-22 写真4-5-23
左:ビヤホールへ向かう途中、ケルン旧市街地にある12のロマネスク様式の教会のひとつに立ち寄りました。聖パンタレオンは、二世紀の名医で、医師の守護聖人とのこと。
右:戦災後の修復で、アーチ天井は復元されなかったそうで、それで珍しい平天井です。
●【男の隠れ家】ライスドルフ・ビヤホールで夕食
写真4-5-24 ライスドルフ・ケルシュ 写真4-5-25 白アスパラの料理
宿から徒歩7分、住宅街の一角にひっそりと「正真正銘の穴場」のBrauhaus Reissdorfライスドルフ・ビヤホールがあります。実は好きな刑事ドラマのロケ地だったため昨年初めて訪れたところ、美味しいビールと料理にノックダウン。恐らく番組スタッフお薦めの店をロケ地にしているようです。金曜日の夕方だからか回りは常連客で満席でした。
左:ここで飲むライスドルフ・ケルシュ(生)0.2リットルが私にとってNo.1ビール。
右:料理はPortion frischer Stangenspargel (切っていない、まるのままの)アスパラガス一人前 12.9ユーロ。店員さんがとても気さくで居心地がよく、さらに観光客とは全く無縁で、間違いなく【男の隠れ家】。ビール1.6ユーロを4杯飲んで、チップ込み21ユーロ。
●宿で二次会
写真4-5-26 フランケンワイン 写真4-5-27 TVでは名探偵コナン
左:宿に帰り、昼間に買って冷蔵庫で冷やしておいたフランケンワインで二次会。
右:TVでは名探偵コナンを流していました。当然ドイツ語吹き替え。
4-6 Köln Teil 2 ケルンその2
旅行11日目、終日ケルン。デュッセルドルフの外大生2名を迎えて、日本のガイドブックに載っていないケルンを一緒に回って、ドイツの3大ビールとも言うべき、ケルシュ、ミュンヘンのレーベンブロイ、ヴァイス・ビア(白ビール)を飲む【知られざるケルンを堪能する1日】。ケルンの天気予報は晴れ。予想最高気温22度、最低気温6度で、昨日よりも8度も上がり、ビール三昧にぴったりの行楽日和
写真4-6-1 メルツェニッヒで朝食 写真4-6-2 カフェの客席
左:今朝もメルツェニッヒで、お茶とサンドイッチの朝食。昨日と同じ若い女性の店員さんが、とてもチャーミングで、ドイツにしては愛想がよく、また来年も来たいな。
右:通り沿いの席で、ドイツの日常を感じながらの朝食。
●券売機が進化している!
写真4-6-3 電停の券売機 写真4-6-4 カードが使える
まず外大生との待ち合わせ場所、ケルン中央駅へ市電で向かいます。乗車する電停で1日乗車券(24時間制KölnCard)を買います。嬉しいことにクレジットカードが使える! 以前は駅員がいる主要駅でしかカードが使えず、小銭が足りず券売機の前で右往左往したことを思い出します。今日は小銭を用意したもののカード払いで、5人まで使えるグループ券19ユーロを買いました。1人券9ユーロだから、グループならお得。
●植物園~ロープウェイ~ラインパーク
写真4-6-5 フローラ(前日に撮影)
10時にケルン中央駅で落ち合って、まず市電で北へ向かい、Zoo/Flora 動物園/フローラ電停で下車。動物園の前を通り過ぎると植物園です。写真正面はケルン・コングレスのアネックス「Floraフローラ」。一旦閉館し、数年がかりで行われていた改修工事が竣工。
建物の左側面にはレストランがあります。この写真を撮影した昨日、店先のテラス席は、Geschlossen(Wetterbedingt)閉店(悪天候)と立て看板に書いてありました
写真4-6-6 写真4-6-7
左:ここで写真を撮ってもらいました。一人旅だと自撮り写真が少ないのでありがたい。
右:その後ロープウェイで、ライン川の対岸に渡ります。1日乗車券で10%引き。
写真4-6-8 ロープウェイ(2011年撮影)
写真4-6-9 ラインパーク 写真4-6-10 エッフェル塔の模型
左:ロープウェイを降りると、ここだけで1日のんびり過ごせる広い公園Rheinparkラインパーク。写真には写っていませんが、土曜日とあって多くの人がくつろいでいました。今日は、ライン川に沿って南へ歩き、先を急ぎます。
右:ホーエンツォレルン橋まで来たら、ケルン大聖堂をバックにパリのエッフェル塔! インスタ映えする構図ですね。 アイスホッケーの世界選手権がパリとケルンで行われるようで、そのPRらしい。かなり大きくて本格的な模型に驚きました。
●トライアングル屋上展望台はお薦めのビューポイント
写真4-6-11 トライアングル展望台 写真4-6-12 夜景(参考写真、2016年撮影)
ホーエンツォレルン橋からすぐの所にあるケルン・トライアングルの屋上展望台へ。
ケルン大聖堂の塔にも登ることができ、私もその昔登ったことがありますが、この展望台だと、
●あの巨大なケルン大聖堂を1枚の写真にしっかり収めることができる。
●エレベーターで一気に高さ103mの展望台へ(3ユーロ)。大聖堂の塔は4ユーロ払って500段以上の階段を上る。
●5月は23時まで営業しているので、夜景も見られる。右の参考写真は同展望台で2016年春の22時頃撮影。大聖堂は同シーズン18時まで。
私の一押し、ケルン市街を一望できるお薦めのビューポイントです。なお「地球の歩き方2016-17年版」からこの展望台が掲載されました。
●昼食は【男の隠れ家】でケルンの地ビール・ケルシュ
写真4-6-13 ライスドルフ・ビヤホール(2016年撮影)
写真4-6-14 ライスドルフ・ケルシュ(2016年撮影) 写真4-6-15 昼食
左:昼食は宿の近くへ戻り、昨日に続き、私の一押しライスドルフ・ビヤホールでケルシュ。ビール醸造所の直売店ならでわのフレッシュな美味しさ。ケルンの地ビール、ケルシュの美味しさが際立っています。
右:料理はCurrywurst mit hausgemachter Currysauce und Pommes frites 自家製カレーソースのカレーソーセージとフライドポテト7.9ユーロ。
Blutwurst-Spargel-Salat ”feurig” mit Zwiebeln und geröstetem Sauerteigbrot (豚の血を混ぜて作る)ブラッドソーセージとアスパラガスのサラダにタマネギを添えて暖かく。酸味のパンのトースト8.9ユーロ。
Krüstchen Gulasch Hausgemachter Rindsgulasch mit Röggelchen 自家製の牛肉グーラッシュ(ビーフシチュー)とローゲルヒェン(小型のパン) 6.8ユーロ。ケルンの地方色がにじむグーラッシュとパンらしい。
ドイツ定番料理を、レストランの看板でも恥ずかしくない味わいで出してくれます。グルメじゃない私でも分かるくらい、そのレベルは高い。
ライスドルフ・ケルシュ0.2リットル1.6ユーロを計6杯飲んでチップ込み35ユーロ。天気が良く、テラス席での飲食は最高の気分。二人とも美味しいビールと料理だと喜んでくれたのでよかった。
ちなみにウェイターのお兄さんは、昨年差し上げた折り鶴を、財布に入れたままにしていて、私のことを覚えていてくれたので驚きました。
●東洋美術館~ヒロシマ=ナガサキ公園~中心商店街付近
写真4-6-16 アーヘン池と東洋美術館(前日に撮影)
一旦宿へ戻り、午後は市電で北へ向かいMuseum für Ostasiatische Kunst東洋美術館へ。写真左手に同美術館があり、その前には南北約220m、東西約180m、サッカーフィールド約2面分の四角なAachener Weiherアーヘン池があります。同美術館は初めて訪れましたが、収蔵点数が少なめなので、積極的にはお薦めしません。
写真4-6-17 ヒロシマ・ナガサキ公園(前日に撮影)
写真4-6-18
美術館の南には縦横350m、12haほど、東京ドーム3個分の広さがあるヒロシマ・ナガサキ公園があり、ここを通り過ぎると、ケルン大学があります。ケルン大学の留学生になった気分でUniversität Hauptgebäude本部棟の前で記念撮影(右)。
大学そばの電停から市電に乗り、中心商店街へ向かいます。
写真4-6-19 4711 本店(2013年撮影) 写真4-6-20 旧市庁舎(2015年撮影)
中心商店街では、オーデコロンのトップブランド、4711本店(左)に立ち寄り、仕掛け時計Glockenspielを聞いて、旧市庁舎(右)があるAlter Markt市場を経由してライン川へ。
●ケルンでミュンヘンを味わう
写真4-6-21 レーベンブロイ・ケルン(前日に撮影) 写真4-6-22 オシャレなナプキン
左:ライン川沿いに飲食店が並んでいて、その一角にミュンヘンの代表的なビールブランド、レーベンブロイが飲める店Löwenbräu Kölnレーベンブロイ・ケルンがあります。左端の青い建物がそれ。時刻はまだ4時過ぎですが、お客さんで賑わっています。
右:ナプキンには、大聖堂やライン下りの観光船などのイラストが入っています。
写真4-6-23 レーベンブロイ・ピルスナー 写真4-6-24 白ソーセージ
左:レーベンブロイ・ピルスナー 0.5リットル5.8ユーロ。う~ん、ケルシュを飲んだ後に、このビールは辛い。このビールはやっぱり、ミュンヘンのヴィクトアーリエンマルクトかオクトーバー・フェストで飲みたいな。
右:ミュンヘンならやっぱり白ソーセージ 14.9ユーロ。ケルンにいながらこの一角だけはミュンヘン。一杯ずつ飲んでチップ込みでここも35ユーロ。ケルンでミュンヘンが楽しめるので、若干プレミアム料金ですね。【知られざるケルンを堪能する1日】というダイジェスト版は、もう一軒お楽しみが待っているので、軽く済ませて次へ向かいます。
●ライン河畔のビヤガーデンで白ビール
写真4-6-25 白ビール 写真4-6-26 ミックスサラダ
ホーエンツォレルン橋をケルン大聖堂・中央駅方向から東の対岸へ向かい、ライン河畔にあるハイアット・リージェンシー・ケルンのビヤガーデンへ。私のお気に入りの場所。
左:Schneider Weisse シュナイダー・ヴァイセはバイエルンの白ビール。0.5リットル4.6ユーロ。
右:Blattsalat, Strauchtomaten, Gurken, Balsamico Dressing mit gegrilltem Hühnchenfilet サラダ菜、トマト、キュウリ、バルサミコ・ドレッシング、鳥の胸肉の焼き肉11.5ユーロ。
写真4-6-27 21時過ぎの夕暮れ
爽やかな春の陽気、絵はがきの構図にもなっている素晴らしいロケーションで味わう本場のビールは、旅の醍醐味。メニューにはSion Kölsch ジオン・ケルシュ0.3リットル3ユーロもあり、日没までハゲオヤジの一人旅に付き合ってくれた外大生に感謝・感激です。
4-4 テリー休暇住宅」で書いたように、施設側の都合で、ワンルームから1LDKに急遽変更になり、寝床は複数あるので、二人には泊まってもらい、3次会を宿でフランケン・ワインを飲みながら遅くまで付き合ってもらいました。
4-7 Dortmund ドルトムント
旅行12日目、いよいよ帰国の日。宿を引き払いケルン中央駅で外大生と別れ、列車でドルトムントに立ち寄って、デュッセルドルフ空港へ向かいます。フライトは20時なので、時間はたっぷり。到着地デュッセルドルフの天気予報は曇り、予想最高気温18度、最低気温12度で、昨日より少し寒くなりそう。
ドルトムントは、ケルンから北北東へ約90km、人口60万人弱の、サッカーで有名な商工業都市。観光向きではない都市を訪れる目的は次の二つ。
(1)好きな刑事ドラマのロケ地、ドルトムント工科大学の懸垂式モノレールに乗る。
(2)ミュンヘンと並ぶビールの町で、ビールを味わう
結論から先に書くと、旅行の最後は毎回波乱含み。
(1)日曜日、大学は休講なので、モノレールも運休で乗れなかった。
(2)昨日ケルンで飲み過ぎてしまい、飲む気になれない。
と、いうことで散々な最終日になるところでしたが、市街地一円でイベントが行われていて意外な収穫がありました。
写真4-7-1 朝食 写真4-7-2 ケルン中央駅ホームの案内板
写真4-7-3
左上:今日は日曜日で、前2日通ったメルツェニッヒは休店日なので、ケルン中央駅構内のカフェで朝食。
左:その後ケルン大聖堂をバックに外大生と記念撮影して、一人旅に戻りました。
右上:ケルン中央駅のホームへ。これから10時49分発ドルトムント行き普通列車に乗ります。ドイツの鉄道は、遅れたり、乗車ホームが変わったりは日常茶飯事なので、案内板で発車時刻とホームを確認。その前後には、ベルリン、チューリッヒ、バーゼル行きなどの列車があり、このまま遠くへ旅行を続けたい気分。
写真4-7-4 ドルトムント中央駅 写真4-7-5 ファンショップ
左:12時過ぎ、ドルトムント中央駅に到着。駅のコインロッカーに荷物を預けて行動開始。ドルトムントの中心部へは初めて来ました。
右:さすがサッカーの町らしく、駅前にサッカークラブ、ボルシア・ドルトムントのファンショップがありました。
●ドルトムント工科大学
写真4-7-6 ハー・バーン 写真4-7-7 大学キャンパス
左:まずドルトムント中央駅から列車で工科大学へ向かいます。出発ホームは変わるし、行き先表示は出ないし、さんざん。いかにもドイツ鉄道らしい。
乗ってしまえば7分で大学駅に到着。駅を出た所に、大学の南北キャンパス内を走る全線3.1kmの懸垂式モノレール「H-Bahn ハー・バーン」のDo-Universität大学駅があります。
実は昨年もマクデブルクからゾーリンゲンへ車で移動する際に立ち寄りましたが、ドルトムント市内が渋滞で時間が押してしまい、ハーバーンは見るだけで乗れずじまい。今年はたっぷり時間を取ったものの、キャンパス内の移動手段なので、講義が無い週末は運休。と言うことで、今年も滑っちゃいました。
こうやって下から眺めると、橋脚の部分だけが地面を「占有」しています。地面上に一般的な軌道を敷設すると、万里の長城みたいにキャンパスを分断するし、高架鉄道はコストがかかるし、懸垂式モノレールの長所が活きています。加えて中規模軌道系の交通機関として他には無いシステムは、「工科大学」だから大学のPRにも役立ちそう。
右:キャンパスは、ときおり学生さんが歩いている程度で閑散としています。周囲に観光地らしきものは無く、ここにいてもする事が無いので、ドルトムント中央駅へ戻ります。
●プロプスタイ教会 聖ヨハネバプテスト
写真4-7-8 写真4-7-9
中央駅へ戻り、天気がよいので市街地を散策します。ドルトムントはルール工業地帯の代表的な都市なので戦災でほとんど破壊され、近代的なビルが建ち並んでいます。そんな中で、初期ゴシック様式の教会が目に止まりました。ドルトムント市内で唯一のカトリック教会Propsteikirche St. Johannes Baptist プロプスタイ(司教座聖堂主席司祭)教会 聖ヨハネバプテスト。外壁に掲げられていた案内板によれば、14世紀に建設が始まり、戦災で外壁を残して瓦解、1966年に再建。
●市のフェスティバル ドルトブント
写真4-7-10 ハンザプラッツ 写真4-7-11 技術支援隊
中心市街地のあちこちでイベントが行われ、日曜日なのに多くの人出。調べたところ「DORTBUNT! Eine Stadt zeigt ihre Gesichter, Cityfest in der Dortmunder Innenstadt」。毎年5月最初の週末にドルトムント都心で行われている市の祭典らしい。
左:Hansaplatzハンザプラッツでは盛大にイベントが行われています。
右:その中に好きな刑事ドラマに登場したことがあるTechnisches Hilfswerk技術支援隊の青い車両。この組織は消防署とは別の組織で、各自治体に存在しており、建物が崩壊した場合の市民の救出作業、災害で水道が壊れた場合は飲み水の供給を確保、洪水の際はポンプで排水したり、浸水した地域の市民の救出作業など、さまざまな技術的な支援を行う組織で、東日本大震災にも派遣されたそうです。
隊員は市民ボランティアとのことで、ユニフォームを着た人が数人いたので、苦労話を聞いてみたかった。
●聖ライノルディ教会
写真4-7-12 外観 写真4-7-13 内陣
左:散策を続けると、プロテスタントのSt.Reinoldi聖ライノルディ教会がありました。13世紀にロマネスク様式で建てられ、1661年の地震で倒れた塔を、バロック様式で修復。
右:内部はステンドグラスが美しいゴシック様式。大きなスクリーンがセットされ、ここもイベント会場らしい。ロマネスクからバロックまで3様式が混じる教会です。
写真4-7-14 カンプ通り
カンプ通りには、地ビールDortmunder Kronenドルトムンダー・クローネンのテントが出ていますが、今日はパス。その右側の黒い路面電車は、「La Paz Bahn 403」というレストラン。この付近の市電は地下化されているため、旧型電車を固定した路上店です。
●デュッセルドルフ空港から帰国
写真4-7-15 旅行荷物総重量15.5kg 写真4-7-16 空港駅
左:ドルトムント中央駅へ戻り、コインロッカーから荷物をピックアップ。上の①ショルダーバッグは中身込み総重量4.5kg。下の②旅行バック本体2.1kgは、長崎出発時中身込みの総重量が7kgでしたが、帰国時には11kgに。①+②の総重量は15.5kg。美味しいものを飲み食いして私の体重も少し増えたかも。
去年まではスーツケース本体5kgを使っていて、帰国時の総重量は、20kgにもなりましたが、行動力を上げたいので、できるだけ荷物を減らし、リュックサックのように背負える旅行バックにして、総重量はほぼ半分。今日のように鉄道で移動するときは、動きやすく、両手が空くので何かと便利。ただ背負うので、足腰を鍛えておくことは必要ですね。
右:さてデュッセルドルフ空港への公共交通機関は、
[1]デュッセルドルフから:デュッセルドルフ中央駅-S11号線空港ターミナル駅Düsseldorf Flughafen Terminalへ直通
[2]一方、ドルトムントからは、ドルトムント中央駅-S1号線-空港駅Bahnhof Düsseldorf Flughafenでスカイトレインに乗り換え-空港ターミナル駅
今日は[2]のコースです。写真は空港駅で、降車した普通列車を撮影。
写真4-7-17 スカイトレイン(2015年撮影) 写真4-7-18 デュッセルドルフ空港
左:空港駅-空港ターミナル駅間は、ドルトムント工科大学で乗ることが出来なかったハー・バーンと同じシステムの懸垂式モノレール、スカイトレインに乗れました。100年前に作られたヴッパータールの懸垂式モノレールを研究して作られたことがアリアリ。
右:デュッセルドルフ空港のコンコース。この空港から帰国するのは2年ぶり2回目。大空港のように長い距離を歩かされることもなく大き過ぎず、一方売店・飲食店もそれなりにあって出国前の待ち時間も退屈しない手頃な大きさ。
写真4-7-19 写真4-7-20 成田空港
左:滑走路が見えるカフェテリアで、ドイツ最後の軽食を取りながら休憩。カプチーノとアップルパイ、だったかな。レシートには、Bio Cappu petit 3.6Euro、Tartel pommes 3.5Euroとあります。この後、ANAデュッセルドルフ~成田直行便で、一年後の里帰りを信じて、日本へ「出稼ぎ」に行きます。
右:日付が変わって翌日、定刻の14時過ぎ成田空港に到着。福岡へ飛ぶまでの待ち時間、和食で腹ごしらえした後、甘いデザートが欲しいなと思い、レストラン街を散策したら、マックにソフト・クリーム100円の倍サイズ「ソフトツイストタワーサイズ200円」が。ネット検索すると、空港での試験販売だったらしく、こののち全国展開したようです。
予定通り福岡へ飛び、博多駅からJR特急で長崎へ。無事我が家に帰り着き、13日間の旅行を終えました。
4-8 Nachwort あとがき
●「市電」と訳したものの、日本に馴染みがないカテゴリーは訳しにくい。
写真4-8-1 ケルンLRT 写真4-8-2 地下駅(2013年春撮影)
2013年ドイツ旅行その4>4-8 あとがきでも書いたように、ドイツの都市交通機関は、基本的に路面電車から発展したLRTライト・レール・トランジット(ドイツではStadtBahnシュタットバーン)とかトラムトレインTram-trainと呼ばれます。厳密には両者は異なるようですが、ここでは割愛させていただいて、ざっくりいうと従来の路面電車を高性能にして連接したもの
右:都心部では地下化されている所もあり、地下駅は[U]と表示されています。
広島電鉄では、鉄道線路の宮島線が、軌道線の本線・宇和島線に乗り入れて直通運転しており、イメージとしてはこれに近く、都心部で地下化すれば、ケルンのLRTとほぼ同じ形態。
日本では馴染みがないので、今回は「市電」と表現してみました。
昨年2016年ドイツ旅行その3>3-5 あとがきで、カールスルーエ・モデルについて書かせていただきましたが、もしLRTが地元にあれば、長崎大学前電停で「佐々行」に乗り、乗り換えなしで佐世保へ。そして佐世保市相浦の「大学前(長崎県立大学)」で下車できそう。実際は最低でも2回の乗り換えが必要ですが。
●ドイツでも地震の被害がある
「1661年ドルトムントのライノルディ教会の塔が地震で倒壊した。」とあり、地震と無縁と思っていたドイツですら、地震で被害が出ることもあるんだと驚き。
Wiki.deのListe von Erdbeben in Deutschlandドイツの地震一覧(※、独語)によれば、人的被害が出る目安とされるマグニチュード6を超える地震は1911年以降起きていません。恐らく殆どのドイツ人は人生の中で一度も地震を経験しないことでしょう。
●Maibaum メイポール
写真4-8-3 2015年春撮影
外大生とケルンを歩いていて、この時期、あちこちで見かける七夕ような飾りについて尋ねられました。
私も過去に誰かに尋ねましたが、分かったようで分からないような、曖昧な記憶しか残っていません。
それがたまたま、好きな刑事ドラマにこの飾りが出て「Maibaum メイポール」だと分かり、自分なりにきちんと調べました。病気や悪霊を逃れるために、生命と春の象徴である樹木を立てたのがそもそもの起こりらしい。
それを分かって、好きでよく聞きながら、歌詞をチェックスすることもなく「聞き流していた」voXXclubのRock Miの出だし「Wenn der Maibaum wieder am Dorfplatz steht(メイポールが再び村の広場に立つと)」に耳が反応したんです。なあ~んだ、聴き馴染んだ曲の歌詞にちゃんとあるじゃん。
ドイツ語を続けてますと言いながら、いかにいい加減にやっているか亀の歩み以下の鈍足ぶりに、我ながら情けない。もっとスピード感をもって取り組まなくちゃと思いつつ、ビールを飲みながらこれを書いています(笑い)
●ハッチェス(ハシェー)のチョコレートをお土産に
写真4-8-4 ハシェーの板チョコ
ドイツのお土産の定番といえばチョコレート。ミルカやリッター=シュポルトが有名ですが、ケルンの百貨店に「高級」そうなパッケージで、高カカオの板チョコがあったのでお土産に買いました。
調べたところHachezは、ブレーメンでは有名なチョコレート屋さんらしく、創業者がベルギー出身の子孫なので「ハシェー」とフランス語読みするらしい。
二枚ともチョコというより、カカオそのものをたべている感じ。苦いので家族には人気が無く、結局自分で食べました。
●皆様に感謝
2011年からここまで7年連続でドイツへ「帰省」。全く「運がいい」としか言えません。自らの健康は当然として、家族の健康と理解、職場の理解など、回りの人々に恵まれました。重ね重ね感謝申し上げます。
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