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ドイツ映画
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Mogadischu
ハイジャック181
08/独TV/一部ドイツ語字幕/ドイツ語版/90分/DVD
監督:ローラント・ズゾ・リヒター
出演:Thomas Kretschmann、Nadja Uhl、Said Taghmaoul
解説:1977年実際に起こった「ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件」を描いたノンフィクション・ドラマ。緊迫の90分間。
ドイツ語には字幕無し、犯人らの英語にドイツ語字幕が付く。
Mogadischu いつもお世話になっている「ありちゅん(ありちゅんのブログが開きます)」から「おもしろかったよ」と紹介があったので、私もドイツからDVDと映画本(この場合は「原作本」ですかね)を取り寄せました。Mogadischuの下敷きは「ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件」。1977年9月。パレスチナ・ゲリラが旅客機ランツフート号を乗っ取り、乗客を人質に、ドイツで収監されている同胞の解放を要求。中近東の国々を5日間転々とした後、ソマリアのモガディシュ空港で、ドイツの特殊部隊GSG-9が機内に突入し解決。事件についての詳細はWiki(新しいウィンドウが開きます)で。
ハイジャックされた飛行機が最後にたどり着いたモガディシュ空港。犯人の要求はドイツ政府から拒否され、乗客を乗せたままの飛行機では、爆破までのカウントダウンがスタート。客室乗務員の1人が機内から管制塔へ「私達は死にます。これはHimmelfahrtskommandoのようです(原作本より。ドラマでこの部分は省略されている)」と無線連絡します。確かに決死的任務ですね。
監督は「トンネル」のローラント・ズゾ・リヒター、キャスティングもドイツ映画でよく見かけるベテランが揃っており、とてもTVドラマとは思えません。私の語学力でも十分楽しめましたので、ドイツ語の達人であれば、ドイツから取り寄せてかまわないと思いますが、こんな面白い作品なら間違いなく日本でリリースされるでしょう。
原作本もよかった。ドラマには出てきませんでしたが、シューマン機長の自宅で、機長の身を案ずる妻と息子の会話には涙が出てきました。知らない単語がたくさん出て来ましたが、通勤電車で読みふけってしまい、うっかり乗り過ごすところでした。ハイジャック事件なのでコクピットと管制塔とのやり取りが多く出てきます。友人の現役機長に監修をお願いして、原作本の翻訳ができたらいいななんて、身の程知らずの夢を描いています。もっと語学力をつけなくちゃ。それに日本語もね。
写真の「ドイツの歴史」という手元にある本を見ると、この1977年という年は、「テロの年」と書いてあり、このハイジャック事件やこの事件と深く関係し、ドラマにも登場するドイツ経営者連盟会長ハンス=マルティン・シュライヤー誘拐事件についても詳しく書いてあります。改めて大変な時代だったんだなと感じます。2009.4.18
ドイツ首相(Bundeskanzler)
時のドイツ首相はヘルムート・シュミット。ハイジャック事件でも陣頭指揮を執りました。ドラマで首相を演じたのは、「ヒトラー ~最期の12日間~」をはじめドイツ映画でよく見かける坊主頭のクリスチャン・ベルケル。ドラマを見たとき、実に見事な化けぶりに、いったい誰が演じているのか分かりませんでした。
一方、ヘルムート・シュミットご本人は、90歳で健在。右の写真は、シュピーゲル誌(Spiegel Jahres-Chronik 2008)に載っていた近影と、ハイジャック事件解決後の1コマ。元首相にとって、この事件解決は偉業のひとつなのでしょう。
ところで、私は今のドイツ首相・CDU党首アンゲラ・メルケル女史と立ち話をしたことがあります。夢の中で(笑い)。国際会議場の屋外通路みたいなところで、並んで歩きながら話していました。私の語学力では、とても政治の話なんて無理なんですが、いったい何を話していたのか・・・。
2009.5.31
 
 
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Seit 11.Feb.2003 Happiness裕之介