Stammtisch ドイツ語研究会

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>2004年1月号 Morgen!、青きドナウ


ドイツの朝の挨拶は「Guten Morgen!」ですよね。
ドイツ映画を昨年は沢山見ましたが、ほとんど「Morgen!」しか言いませんね。
日本語でも「おはようございます」に対して、親しい間柄では「おはよう」だけ言うこともあります。
これと同じかなと思っていていたのですが、初対面でも「Morgen!」しか言わない場面もあって、教科書とは異なる「実戦」を感じています。
また、ラジオドイツ語講座応用編で「ドイツ語は書いてあるとおりにローマ字読みすればよいと習いますが、それは初級の話で、話し言葉では落ちる音があることも知っておいてください」と説明があっていました。
勉強すればするほど語学の奥深さに愕然としています。

このメールはドイツのラジオを流しながら午前8時前後に書いています。
ちょうどドイツが新年を迎える頃です。
カウントダウンに続いて、ゼクト(スパークリングワイン)を開ける音、新年の挨拶、教会の鐘、風船を飛ばす音、ワルツ「美しき青きドナウ」が流れました。あの凍てつく寒さの国を思い出します。

前回のメールで曲名を「美しき青きドナウ」と書きましたが、メールを送信した後「なんだかおかしいな」と思って、ネットで検索したところ「美しく青きドナウ」で6710件ヒット、「美しき青きドナウ」で3840件ヒットします。どちらでもよろしいのでしょうか。
ドイツ語の授業的に解説すると、原題はAn der schoenen, blauen Donauです(文字化けを防ぐためウムラウトは置き換えています)。ドナウが女性名詞なので、An der Donauで3格支配ですから「ドナウ川にて」、これに形容詞schoen美しい, blau青いが語尾変化を伴って付き、直訳すると「美しい、青いドナウにて」。
日本語ネイティブの勝手な感覚で言えば「美しき青きドナウ」より「美しく青きドナウ」の方がより日本語として磨かれている感じがします。直訳にはある最後の「にて」が曲名では訳されていません。「にて」が付く曲名と言えば「ペルシャの市場にて」がありますね。原題を調べると「In a persian market」です。「In」が「にて」に訳されていますね。
私の憶測ですが、「青きドナウにて」ならすっきりしますが「美しく青きドナウにて」では曲名として長すぎると訳者は判断したのかも知れません。いかがですか。私の解説は正しいでしょうか。
CDのジャケットには、日本語のタイトルとは別に原題も書いてあります。
「アイネクライネナハトムジーク」こんな呪文のようなカタカナ曲名も、原題を読んで理解できたとき、ドイツ語を勉強する喜びを皆様もお感じになっていることでしょう。
いろいろと調べてここまで文章を書いた後、再度ネットに当たると直訳を「美しき青きドナウに寄せて」と訳してあるサイトもありました。これについては次回考えてみます。

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