Eine Deutschlandreise 2015 ドイツ旅行 (2/5)
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Inhalt 目次
1 Norddeutschland 北部ドイツ
2 Der Harz ハルツ山地
3 Rheinland ラインラント
4 Umwelt und Architektur 環境と建築
5 Deutsch und Kultur ドイツ語と文化
2 Der Harz ハルツ山地
2-1 Osterwieck オスターヴィーク
2-2 Ferienwohnungen Zwischen den Städten 休暇用アパート 都市間
2-3 Dardesheim ダルデスハイム
2-4 Thale ターレ
2-5 Quedlinburg Teil1 クヴェトリンブルクその1【世界遺産】
2-6 Harzer Schmalspurbahnen ハルツ狭軌鉄道
2-7 Wernigerode ヴェルニゲローデ
2-8 Quedlinburg Teil2 クヴェトリンブルクその2
2-9 Nachwort あとがき
馴染みがない地名がつづくので、位置関係を整理しておきます。赤い点線は、かつての東西ドイツ国境
2-1 Osterwieck オスターヴィーク
ドイツ5日目は、ロストックの知人宅を出発し、ロストック郊外の量販店で日本へのお土産などを買い、オスターヴィークを観光してクヴェトリンブルクまでおよそ500kmのドライブ。到着地クヴェトリンブルクの天気予報は雨。最高気温11度、最低気温4度とちょっと肌寒いもよう。
写真2-1-1 シェーニンゲン ルター派聖ローレンツ教区教会
14時過ぎSchöningenシェーニンゲンという人口1万1千人の小さな町を通り過ぎます。道ばたに大きな教会があり車を停めて撮影。調べたところEv.- luth. Kirchengemeinde St. Lorenzルター派聖ローレンツ教区教会。900年の歴史があるロマネスク様式の教会らしい。
写真2-1-2 正面はハルツの山々
シェーニンゲンから更に20分ほど走ると、ハルツの山々が見えてきました。あと30分ほどで到着。
春の心地よい日差しの中、新緑の大地を走っていると気分爽快。どこまでも走り続けたい気分。
●旧東ドイツの辺境の地に残る木組みの家並み
オスターヴィークは、6本あるドイツ木組みの家街道Deutsche Fachwerkstraßeのうち、エルベ渓谷からハルツ山地へのルート上にある人口11,000人の小さな町。
なぜここを選んだか。実は去年の旅行でたまたま車で通り過ぎたら、美しい木組みの家の町並みが印象に残ったので、今年は観光することに。
写真2-1-3  写真2-1-4
左:市役所に車を駐めて、ツーリスト・インフォメーションで観光パンフレットをもらい、市街地を散策します。インフォメーションの前には「Erdgas(天然ガス)」と書かれたVWビートルが停まっていました。
右:カメラを右に振ると、木組みの美しい建物。
写真2-1-5 ホテル・レストラン 茶色鹿
こちらは堂々とした「Hotel Restaurant Brauner Hirsch ホテル・レストラン 茶色鹿」。 さすがに観光業だけあって、建物の維持管理はしっかりされている印象です。
このホテルのサイトを見ると、シングル1泊朝食付きで51.5ユーロ。連泊すると安くなりツインの3~5泊なら一人1泊あたり37.5ユーロとあります。こんなリーズナブルな宿に連泊してハルツの山々をウォーキングすると、真の意味でリフレッシュするんでしょうけど、あちこち回る欲張りな旅なので、まだまだ縁がなさそう。
写真2-1-6 ホテルの看板 写真2-1-7 木組みの家が建ち並ぶ
左:そのホテルにかかっていた味のある看板。実は看板の上にあるコースターの形をした中央の銘柄が、私が大好きなフランチスカーナ白ビールだったので、思わず一枚。
右:この町には木組みの家が多く残っていて、ご機嫌な散策。ただ通りは狭く曲がりくねっているため、街並みの「集合写真」が撮れず、感動をうまく伝えられないのが残念。
写真2-1-8 聖シュテファニー 写真2-1-9 聖シュテファニー
左:町の中心部に建つロマネスク様式の威風堂々とした教会St.Stephani聖シュテファニー。案内板によれば、1150年築。
右:一般的にロマネスク様式の教会は、窓が小さく、薄暗い印象を受けますが、この教会の堂内は、外観に反して意外と明るいので驚きました。
同じく案内板によれば、1495年に大洪水を受け、後期ゴシック様式で改修されたとのこと。これで納得。
写真2-1-10 やっと見つけたインビス 写真2-1-11 遅めの昼食
ここは東西冷戦時代、東ドイツの西の果て、つまり西ドイツと国境を接する僻地でした。だからこそ投資が進まず、木組みの家が多く残っています。今でも疲弊した過疎の町。散策しながら昼食場所を探しましたが、本当に閑散としていて、昼下がりで時間帯がズレたこともあって手頃な食事所がありません。
やっと見つけたインビスで、3時半の昼食。カレーソーセージとコーヒー。インビスでは、地元民7~8人ほどが、暖かい日差しの中おしゃべりしています。中にはベビーカーを押した若いお母さんも。耳に入ってくる言葉は訛りを感じず、私でも聞き取れます。このあたりはドイツのへそにあたるので、標準ドイツ語に近いのかな。
それでは、今日の最終目的地クヴェトリンブルクへ、約45km、30分ほどのドライブ。
2-2 Ferienwohnungen Zwischen den Städten 休暇用アパート 都市間
●元小売り店を用途変更、改修した休暇用アパート
クヴェトリンブルクでは、「都市間」という名前の休暇用アパート(アパートホテル)に3泊。この「Zwischen den Städten都市間」は通りの名前。LDKと寝室に別れたファミリールームです。一人旅だからこんなに広い部屋はいらないけど、町中のインターネットが無料で使える安い宿だったので選びましたが、失敗でした。
管理人の初老の女性によれば、閉店した小売店舗を改装したらしい。それで息子さんらしき人がせっせと大工工事をやっていて改装中の部屋もまだありました。改装が済んだ部屋から貸し出しているもよう。ただ日曜大工レベルの施工で、洗面台の排水の水漏れや、キッチンの水栓の水の出が悪かったりと、特に設備関係に問題が多く、3泊で114ユーロ(約15,000円)と値段相応。その問題点がクリアーできれば、よい宿だけど。
写真2-2-1 外観 写真2-2-2 前面道路とレンタカー
左:建物の外観。街並みに溶け込んで、とりたてて看板もないので、直ぐ近くまでたどり着きながら、ウロウロしちゃいました。
右:宿の前面道路。一番手前に駐車している車は、レンタカーのアウディA6。
写真2-2-3 LDK 写真2-2-4 LDK
10帖ほどのLDK。キッチン用品も一通り揃っています。
写真2-2-5 寝室 写真2-2-6 サニタリー
左:こちらも10帖ほどの寝室。ダブルベッドとソファーベッドがあります。LDKのソファーも活用すれば、家族4人で泊まれそう。カーテンを開けたら内廊下でした。この部屋に外気に面する窓はありません。
右:問題が多いサニタリー。床が若干傾斜していて、シャワーブースの引き戸がきちんと閉じないので、水はねしないように気をつかいます。
洗面台も手前に傾斜していて、物を置くと安定しません。うっかりコンタクトレンズケースを排水口に落としてしまい気が動転。ところが素人仕事だから洗面台の下の排水管が簡単に外れて回収することができました(汗)。
ちなみに日本だと物が落ちないよう排水口に十字のバーが入っていたりするんですが、それが無かったですね。
●夕食は町中のレストランで
写真2-2-7 夕食 写真2-2-8 ハッセレーダー・ピルス
さてチェックインも済んだし、夕食の場所を探して町に繰り出します。店頭のメニューを見比べていろいろ悩みましたが、旬の白アスパラを食べたかったことと、生ビールを飲みたくて「Hotel Zur Goldenen Sonneホテル・黄金の太陽に向かって」という、この地では伝統あるホテルのレストランへ。
左:あくまで酒のつまみで注文したので、たいした物は食べていません(笑い)。葉物ばかり目立っていますが、白アスパラは、皿の周囲の輪切りがそれです。
Frischer Spargel an Rucolasalat verfeinert mit Coktailtomaten und Fetakäse
新鮮なアスパラガスとルッコラ(注1)、プチトマトとフェタチーズ(注2)の風味付け
注1:サラダとして食べるアブラナ科のハーブの葉
注2:ヤギ、羊の乳から作られ、ギリシャ料理で多用される白いチーズ
写真2-2-9 フランチスカーナ白ビール
右上:私の活力の源「メイン」の生ビール。メニューには「Das Premium Pils aus dem Harz Hasseröder Pils ハルツ地方原産のプレミアム・ピルス ハッセレーダー・ピルス
調べてみると、このビールは、ヴェルニゲローデ近郊のHasserodeハッセローデという地区にある醸造所。ピルスの生産量は、東ドイツ・ナンバーワン。全ドイツでも3位らしい。うんちくを述べているうちに1杯目は飲み干したので、2杯目は、瓶ビールですが、お気に入りのフランチスカーナ白ビール。大好きな銘柄のビールを、世界遺産の町の伝統あるホテルで飲める。お膳立ては申し分なし。至福の瞬間です。
2-3 Dardesheim ダルデスハイム
ドイツ6日目は、オスターヴィークのダルデスハイム地区を訪ね、午後はドイツのグランドキャニオンと言われる(おおげさ)ターレを観光。ハルツ地方の天気予報は晴れ。最高気温14度、最低気温1度。この時期としては申し分ない天候。
結論を先に書くと、晴天でしたが風は冷たく、ほぼ一日ダウンを着ていました。
●朝食は宿の近くのベーカリーで
まずは出発前に朝食。実は昨日夕、町中のスーパーはまだ18時過ぎだというのに早々に閉店で買い出しできず。それで朝から開いている宿の近くのベーカリーをチェックしておきました。
写真2-3-1 ベーカリーへ向かう路地 写真2-3-2 ブティック
左:ベーカリーへは、道の両側に商店が連なる路地を歩いて行きます。この雰囲気が旅情をかきたててくれます。
右:路地を歩いてゆくとメンズ・ブティックがありました。全品20%オフ。左端のポロシャツとジーパンの組み合わせをマネキン買いしたい衝動に駆られます。歳からして似合うハズなどないけど。
写真2-3-3 ベーカリー 写真2-3-4 朝食 卵サラダのサンドイッチ
写真2-3-5 看板
目的のベーカリーにたどり着きました。看板にはKonditoreiコンディトライ(ケーキもある喫茶店)、Bäckereiベッケライ(ベーカリー)と書いてあります。ドイツの典型的な飲食・小売店。プレッツェルを引き合う看板もかわいらしい。営業時間は月~土曜日の朝6時から。日曜閉店。
今日は水曜日の7時。店内のテーブル席では、常連客と思われる初老の男性がひとり、コーヒーを飲みながらお店の人と話していました。私は、卵サラダのサンドイッチを作ってもらい、いつもコーヒーばかりなのでお茶にしました。これで3ユーロと安く、お店の人と話もできてドイツらしい雰囲気に、外で食べる朝食もいいなと思い、明日もここにします。
写真2-3-6 クヴェトリンブルク~ダルデスハイム
オスターヴィークのダルデスハイム地区まで、約45km、30分ほどの快適なドライブ。
ダルデスハイムは旧東ドイツの風力発電先進地。昨年は下見程度だったので(2014ドイツ一人旅4/5 環境と建築>4-4 ダルデスハイム)、下調べをして2度目の訪問。
写真2-3-7 市庁舎 写真2-3-8 市庁舎の案内板
左:ここのRathaus市庁舎を訪問すれば情報が得られることがわかり、まずここへ来たものの、掲げてある看板(右)を見てあ然。ここは行政事務が行われている「市役所」ではなく、インフォメーションセンターのようです。しかも見学は事前予約制。問い合わせの電話は火曜日の10時から11半までと、金曜日の16時から17時半と書いてあります。ネットの下調べでは、分からなかった。今年も空振り。
写真2-3-9 ダルデスハイム・ビジネスハウス
庁舎の向かいに太陽光パネルがたくさん載った建物がありました。「Dardesheimer Geschäftshausダルデスハイム・ビジネスハウス」と書かれた看板があり、小さな売店や自動車学校が入居しています。
写真2-3-10 充電スタンド 写真2-3-11 充電スタンド
左:その一角に、太陽光と風力の再生可能エネルギーだけで作られたCO2フリーの電気を供給する充電スタンドがありました。
右:充電している車は、型式が古いので恐らくガソリン車からの改造でしょう。
こうやって画像を整理しながら、よく見ると充電スタンドの右横の外壁には「RegenerativKraftwerke Harz ハルツ再生可能エネルギー発電所」と書いてあります。訪問時は、充電スタンドに気を取られて気づかなかったけど、尋ねたら何か情報を得られたかも。
ということで、本来なら4ページ目の環境と建築に掲載すべきところ、成果が無かったので、ここに掲載しました。
それではターレへ向かいます。ターレまで約40km、40分。
2-4 Thale ターレ
写真2-4-1 見晴台から見たハルツの山々
途中、見晴台みたいなところがあり、一旦通り過ぎたものの、素晴らしい景色だったため思い直してUターンして立ち寄りました。ほぼ360度、遠くまで見渡せます。足元は駐車スペースなので、この車は駐車しています。本当は目障りな大型車をやり過ごしてシャッターを押したいけど残念。
正面やや右は、ハルツ地方のみならず北ドイツで一番高いブロッケン山。ブロッケン現象で有名なように霧や雲がかかることが多いらしいのですが、今日はご覧のように快晴。その山麓にはヴェルニゲローデ。泊まっているクヴェトリンブルクは、写真の左端あたり。これから向かうターレは、左手、山の稜線が水平になるあたり。
写真2-4-2 ダルデスハイムの集落とレンタカーのアウディA6
カメラを右へ振ると、先ほど立ち寄ったダルデスハイムの集落が見えます。その右手の丘には昨年訪れた風力発電群が見えます。正面の黒い車は、旅の友のレンタカー、アウディA6。
●ドイツのグランドキャニオン、ターレ
写真2-4-3 ターレを紹介する案内板
ターレに到着。ここには、ドイツであまり見かけない深い渓谷があります。まず右側のチェアリフトに乗って山を登り「Rosstrappeロス・トラッペ(馬の足跡)」まで。つまり渓谷を右側から眺めます。一旦チェアリフトで降りて、次は左側の山に登るゴンドラリフトで「Hexentanzplatzヘクセン・タンツ・プラッツ(魔女の踊り場)」へ。
写真2-4-4 聖心教会 写真2-4-5 聖心教会
左:車を駐車場に駐めてチェアリフト乗り場へ向かうと、1911年に建てられたネオロマネスク様式の教会Kath. Herz-Jesu Kirche聖心教会がありました。
右:堂内に入って振り返ると、入口の上に美しいバラ窓。
写真2-4-6 ボーテ川 写真2-4-7 DDRミュージアムの看板
左:更に歩いて行くと、Bodeボーデ川に架かる橋に出ました。この川の流れが永久の時をかけてこの渓谷を形成したらしい。
右:ターレにもあったDDRミュージアム。こんな看板を見ると、ここも旧東ドイツだったんだと改めて認識させられます。時間の関係で、入館はしませんでした。
●Rosstrappeロストラッペ(馬の足跡)へ
写真2-4-8  写真2-4-9
左:順当に掲載するなら次の画像は「ハイこれからチェアリフトに乗って、ロストラッペを目指します。」となりますが、登りは絵にならないので割愛。この写真は登りのチェアリフトを降りて20分ほど歩く山道の画像です。
右:歩いて行くと、だんだん狭くなり岩だらけ。歩きやすい靴必須。ご覧のように素晴らしい青空のもと、プチ・ワンダーフォーゲル気分で爽快。
写真2-4-10 ロストラッペから眺める深い渓谷
ロストラッペ付近は岩がごつごつしていて、右手には深い渓谷。谷底を流れる水音がゴーゴーと聞こえてきます。私の撮影技量不足で、このダイナミクスをお伝えできないのが残念。
写真2-4-11 下りのチェアリフトからターレの市街地を撮影
チェアリフトは、公式サイト(※、独語)によれば、高低差244m、延長668m、所要時間7分15秒。
チェアリフトは右写真のように、写真左手のフルオープン・タイプと、写真右手の覆いが付いた全天候タイプがあります。そして自転車を乗せるフックがチェアリフトの背面にあります。
こんな好天気だとフルオープンがおすすめ。フルオープンと全天候タイプのチェアリフトは交互にさがっているので選んで乗ってください。
さて、チェアリフトで平地へ降りてきて右へ向かうと、今度はゴンドラリフトで「ヘクセンタンツプラッツ(魔女の踊り場)」へ。
写真2-4-12
●Hexentanzplatヘクセンタンツプラッツ(魔女の踊り場)へ
写真2-4-13 ゴンドラリフト 写真2-4-14 ライオン岩?
左:ゴンドラリフトに乗り、ヘクセンタンツプラッツへ。振り返って撮影すると、地上駅が写真上部に小さく写っています。公式サイト(※、独語)によれば、高低差244m、延長728m、所要時間6分。
右:到着直前、左手にライオンの顔のような岩が見えました。
写真2-4-15
リフトを降りて、ヘクセンタンツプラッツへ向かう前に写真2-4-14のライオン岩の方へ行ってみました。ドイツらしからぬ絶景。ゴンドラリフトの先に渓谷が見えます。
写真2-4-16 ヘクセンタンツプラッツ 写真2-4-17
左:ヘクセンタンツプラッツに到着。
右:写真の右手、渓谷の反対側の岩場は、先ほどチェアリフトで行ったロストラッペ。渓谷を間近に見るならロストラッペ。一方ヘクセンタンツプラッツは、渓谷の全体像を眺める感じ。
写真2-4-18 「ヴァルプルギスの夜」のポスター 写真2-4-19 魔女の人形を売る土産屋
左:明日4月30日夜、ここで年に一度の魔女の仮装大会と言うべき「ヴァルプルギスの夜」があり、それを告知するポスター。旅行前に調べてみましたが、多くの人出で帰りが大変そうなので、それを避けて前日に来た次第。
右:魔女の人形がずらりと並んだ土産屋。
写真2-4-20 昼食はこのテラスで 写真2-4-21 魔女の鍋
写真2-4-22
昼食にします。レストランや屋台など幾つか店頭のメニューを見比べ、せっかく来たので観光の記念に、このレストランのテラスで左写真メニューの「魔女の鍋(くり抜いたパンで提供するグーラッシュ[豚肉のシチュー])」を、明るい日差しのもと気分良く、おいしく頂きました。ただ器のパンは、汁物を入れるためか、固めでおいしくなかった。
これでビールが飲めれば申し分ないけど、宿へ運転して帰るまでガマンガマン。
帰りのゴンドラリフトに乗ったら、なんと足元がアクリル板で丸見えじゃないですか。
高低差からすると、およそ200m下の谷底が見えています。足がすくむような迫力。
登りのゴンドラは下は見えず縞鋼板だったので、すれ違うゴンドラをよく観察すると、赤と緑のゴンドラが交互に並んでいて、緑のゴンドラが足元シースルーらしい。
ターレの歩き方について詳しくは、後述のあとがき参照。
ゴンドラを降りたら、近くに広い公園があったので、少し散策しました。
写真2-4-23 緑のゴンドラの足元はシースルー
写真2-4-24 聖ペトリ教会 写真2-4-25 ファシズムの犠牲者に捧ぐ銅像
左:公園には、色使いや尖塔の形からボンの大聖堂を彷彿とさせる教会が建っています。プロテスタントのSt.Petri聖ペトリ教会で、Wiki.de(※、独語)によれば、20世紀初頭に建てられたネオ・ロマネスク様式。扉は閉じられていて、あいにく堂内には入れません。
右:公園には、台座に「Den Opfern des Faschismus ファシズムの犠牲者に捧ぐ」と書かれた銅像も。
写真2-4-26 水の巨人エーギル 写真2-4-27 バウムクーヘン工場
左:面白いモニュメント発見! 手前の案内板には次のように書いてあります。
水の巨人エーギル
エーギルとは、北欧神話の賢明な水の巨人で、荒っぽくも、人に優しく親切な海の神だ。9人の娘の助けを借りて、大海の大波を支配する。
エーギルは優れたビール醸造家で、彼の醸造釜はゲルマンのイメージに沿う荒れ狂う北海だ。
右:クヴェトリンブルクへ戻る途中、バウムクーヘン工場「Herzer Baumkuchen」に寄りました。公式サイト(※、独語)。併設のカフェはこんなバウムクーヘンの形。店内は甘い匂いが漂い、製造工程の一部がガラス越しに見えます。
ちょうど団体の観光バスが到着してカフェは混雑していたので、売店でお土産などを買って宿へ。
写真2-4-28 ゲトレンケ・クヴェレ 写真2-4-29 スーパー・リドル
帰り道、Halberstadtハルバーシュタットにある酒屋Getränke Quelleゲトレンケ・クヴェレとスーパー・リドルで買い出し。ドイツの日常を楽しむ。これも私の大事な旅の目的です。
左:ゲトレンケ・クヴェレ(「飲料の泉」の意味)は、Holzmindenホルツミンデンに本部があり、北部ドイツに2,500店舗を展開する、酒のディスカウント・チェーン。
右:リドルはドイツを中心に9,900店舗を持つディスカウント・スーパー・チェーン。
2-5 Quedlinburg Teil1 クヴェトリンブルクその1
クヴェトリンブルクは、木組みの家が建ち並ぶ人口約2万5千人の世界遺産の町。昨年はヴェルニゲローデに泊まりましたが、「この町もいいよ」と言う知人の勧めもあり、今年はこの町を選びました。
写真2-5-1 マルクト広場
宿へ戻ったのは16時頃。日が暮れるまで歴史的な街並みを見物します。まずは宿からほど近い市庁舎が建つマルクト広場。ロマンチック街道沿いの中世都市に勝るとも劣らない、絵になる風景。
写真2-5-2 城山へ向かう路地 写真2-5-3 城山の案内板
左:細い路地を抜けて、城山へ向かいます。
右:城山の入口にある案内板。(左)聖セルヴァティウス教会と、(右)城博物館。旧市街と共に、この教会と城も世界遺産。いずれも入場は有料。
写真2-5-4 城山
この城は、919年にドイツ初代王ハインリヒ1世が建て、王の死後修道院として使われてきたとのこと。
城山とあったので、ヴェルニゲローデのような小高い丘を想像していましたが、10階建て程度の高さです。
写真2-5-5 写真2-5-6
城博物館から眺める市街地。調べてみると第二次世界大戦でほとんど被害を受けず、歴史的な街並みが保たれているようです。
写真2-5-7 聖セルヴァティウス教会
ロマネスク様式の大きな教会。宝物も多数展示されており、A4版サイズの各言語の案内シートが用意されていて、日本語版もありました。案内シートを読みながら宝物を見て回ります。そのときは分かったつもりでも全く覚えていません(笑い)。
写真2-5-8 写真2-5-9
市街地には木組みの家が多く残っていますが、維持管理がされておらず傷んだ家も多くあります。案内板によれば
都市再生-このプロジェクトは国(連邦政府)、ザクセン・アンハルト州、クヴェトリンブルクによって資金援助されている。
と書かれています。古い木組みの家の街並みを維持していくことは大変なことでしょう。
写真2-5-10 写真2-5-11 ビヤホールの看板
町を散策していると、ドイツらしい看板を見つけました。Brauhausと書かれているので、ビヤホールらしい。
写真2-5-12 スポーツ・バー 写真2-5-13 クヴェトリンブルク駅
左:こちらは、ドイツでよく見かけるスポーツバー(飲み屋)。ブンデスリーガの試合は有料放送SKYで放送されていて、この飲み屋さんでテレビ観戦できます。
右:クヴェトリンブルク駅まで行ってみました。北ドイツでよく見かけるレンガ造ゴシック様式のファッサード。この駅はDB(ドイツ鉄道)ではなく、地元の私鉄HEXとハルツ狭軌鉄道の駅です。
当初明日は、この駅を8:30に発ち、ブロッケン山頂まで蒸気機関車(以下「SL」という)が牽引する列車で往復202km。帰着は19:28の計画を立てていました。昨年乗ったSL牽引列車がとても楽しくて(2014ドイツ一人旅その2>2-4 ハルツ狭軌鉄道)、終日楽しもうという魂胆でしたが予定変更。詳しくは後ほど。
写真2-5-14
駅からの帰り道。ドイツらしい街並みに、たまらず一枚撮影。正面はSt.Nikolai聖ニコライ教会。
●56回目の誕生日兼25回目の結婚記念日の夕食は宿で中食
写真2-5-15 フランチスカーナ白ビール 写真2-5-16 夕食
早朝から動き回って、もうエネルギーが残っておらず、ゆっくりしたかったので、宿で中食。
左は大好きなフランチスカーナ白ビール。右はクヴェトリンブルク駅のスタンドで買ったシュニッツェル(カツレツ)とサラダ。買ったスタンドで食べることもできますが、持ち帰りたいと言ったら、冷めないよう丁寧に梱包してくれました。
今日は56回目の誕生日兼25回目の結婚記念日(つまり銀婚式)。「一人で寂しそう。」と思われそうですが、当の本人は、ドイツでこの日を迎えられることに感謝でいっぱい。自分自身の健康は当然として、ひとり送り出してくれる家族の理解、親族の健康、長期休暇が取れる職場など、恵まれた環境にあることの有り難さを重ね重ね感じます。Facebookでは多くのお祝いコメントを頂き感謝です。
2-6 Harzer Schmalspurbahnen ハルツ狭軌鉄道
●一泊二日の3人旅
ドイツ7日目は、シュテンダールへ外大生二人を迎えに行って、一緒に登山鉄道でブロッケン山へ。その後ヴェルニゲローデでヴァルプルギスの夜の祭りを楽しんで、クヴェトリンブルクへ戻ります。ヴェルニゲローデの天気予報は小雨、最高気温14度、最低気温5度。これから登るブロッケン山は曇、最高気温6度、最低気温1度と、長崎だと寒波到来の気候。
写真2-6-1 ベーカリー 写真2-6-2 朝食
早朝6時、昨日と同じベーカリーで朝食。開店直後でお店人も眠そう。まだ食材の準備ができていなくて、直ぐに出来る昨日と同じ卵サラダのサンドイッチを作ってもらい、お茶と共に頂きました。ドイツでこんな暮らしを暫くしてみたい。
明日5月1日(金)は、メーデーで閉店とのこと。
写真2-6-3 シュテンダールまで122km 写真2-6-4 私鉄の踏切
左:クヴェトリンブルクを出発する6時17分のナビ画面。シュテンダールまで122km、到着予定時刻7時59分と出ています。所要時間は1時間42分。外大生と待ち合わせの8時には間に合いそう。
右:出発して約10分、踏切がありました。珍しく遮断機が降りていて、地元の私鉄HEXの青い一両編成のディーゼルカーが通り過ぎます。
写真2-6-5 ハルバーシュタットの給水塔 写真2-6-6 目的の駅まであと17km
予定通り8時に外大生と合流して、ブロッケン山の中腹標高540mにある登山鉄道の途中駅Drei Annen Hohneドライ・アンネン・ホーネ駅まで約160km、2時間強。
左:途中Halberstadtハルバーシュタット中央駅のそばで、大きな給水塔を見かけました。公式サイト(※、独語)によれば、蒸気機関車へ給水するため1911年に建設。貯水量600トン。1989年に役目を終えた後も、この町の大事なシンボルなので、修復を重ねながら、保存されているらしい。
右:9時50分のナビ画面。ドライ・アンネン・ホーネ駅まであと17km、到着予定時刻10時12分。緩やかな登りカーブの道が続きます。予定通りこの駅から10時30分発ブロッケン山行きSL牽引列車に乗れそうです。
写真2-6-7 ドライ・アンネン・ホーネ駅 写真2-6-8 車窓からのハルツの山並み
写真2-6-9
左:駅の近くの無料駐車場に車を駐めて駅へ。暫くすると、ヴェルニゲローデから登ってきたSL牽引列車がやって来ました。この駅からブロッケン山頂駅(標高1,125m)まで、高低差585m、乗車距離19km、所要時間51分。平均30パーミルの連続した上り坂を、単機のSLがドラフト音を響かせながら、表定速度22.4km/時で8両の客車を従えて、フルマラソン選手並の速度であえぎながら力走します。まさにこの鉄道のハイライト区間。
右上:山頂駅に近づくと、車窓からハルツの山並みが一望。霧にならず良かった。
右横:動くSL牽引列車にはじめて乗ったという外大生二人も喜んでくれたけど、一番ワクワクしているのはこの私。何度乗っても楽しい。
写真2-6-10 山頂駅で
山頂駅に到着。釜に火が入った状態のSLをこんなに身近で見られることは、なかなかありません。それと機関車は煤まみれと思いきや、汚れや錆とは無縁の黒光りするほど手入れが行き届いて、運行する職員の士気の高さを感じます。
写真2-6-11 山頂には雪が残る 写真2-6-12 ハイネの碑
左:北ドイツの最高峰ブロッケン山頂には雪が残っています。昨年は長崎の真冬くらいの気候(最高気温12度、最低気温3度)で積雪は無かったのに、今年は長崎に寒波が来たくらいの厳しさ。山頂は風が強く、体感気温はもっと下がりそう。同行した二人には「山頂は寒いよ。」と事前に言っておいたものの、予想以上の寒さ。とは言え、ドイツの氷点下が続く厳しい冬を経験すれば平気なレベル。霧はかかっておらず、360度視界が広がって最高の眺め。
右:山頂には著名人の碑が幾つかあります。これはその一つ。ハインリヒ・ハイネはハルツに滞在し紀行文を書いたそうです。
伝説では、今晩魔女たちがこの山に集い、お祭り騒ぎをするらしい。
写真2-6-13 ブロッケン山頂
ブロッケン山頂は、およそ1周30分ほどのハイキング・コースになっています。左上はブロッケン博物館。近くには有料の公衆トイレもあります。山頂を1時間ほど散策して、下り列車でドライ・アンネン・ホーネ駅まで戻り、車でヴェルニゲローデへ向かいます。
ハルツ狭軌鉄道については、昨年の旅行記に詳しく書いており、動画も掲載していますので、そちらも併せてご覧ください。2014ドイツ旅行記(2/5)>2-4 ハルツ狭軌鉄道
2-7 Wernigerode ヴェルニゲローデ
●ヴァルプルギスの夜の祭りで賑わうハルツの古都
写真2-7-1 市庁舎前(次の写真2-7-2をトリミング)
今日がまさにヴァルプルギスの夜。市街地には魔女や悪魔のコスチュームで仮装した人がうじゃうじゃ。仮装大会みたい。
市庁舎のテラスでは、魔女裁判みたいなイベントが行われていました。観光客で大賑わいです。
写真2-7-2 市庁舎 写真2-7-3 バウムクーヘン工場の屋台車
左:絵本の挿絵そのままの可愛い市庁舎
左:市庁舎前のマルクト広場には、昨日訪れたバウムクーヘン工場の屋台車が来ていました。ここで買えるなら、わざわざ工場まで行かなくてもよかったんだ。
写真2-7-4 昼食 写真2-7-5 昼食
左:ニコライ広場に面したトルコ料理のファーストフード店の店頭テラスで遅めの昼食。つまり昨年と同じ店。
右:これは同行の外大生が食べた「ドナー・テラー」。
写真2-7-6 記念メダル製造機 写真2-7-7 記念メダル
ここにもありましたよ。手数料の1ユーロと、原材料の5セント硬貨を入れてハンドルをグルグル回すと、5セント硬貨が記念メダルに変造されて出てくる機械。ヴェルニゲローデ城の絵になっています。
木組みの家の街並みを散策して、丘の上のヴェルニゲローデ城へ登ります。
写真2-7-8 城の窓から城の前庭で行われているイベントを眺める
写真2-7-9 ヴェルニゲローデ城
ヴェルニゲローデ城でもヴァルプルギスの夜のイベントが昼夜開催中。
こうやって旅行記をまとめつつ写真を整理していたら、今日は昨年とほぼ同じコースだったためか、ほとんど写真を撮っていません。それで併せて昨年の旅行記
2014ドイツ旅行(2/5)>2-3 ヴェルニゲローデ
2014ドイツ旅行(2/5)>2-5 ヴェルニゲローデ城とヴァルプルギスの夜
もよろしければご覧ください。ちょうど1年前の同じ日です。
夕方ヴェルニゲローデを出発し、途中スーパーで買い出しをしてクヴェトリンブルクの宿へ戻ります。
2-8 Quedlinburg Teil2 クヴェトリンブルクその2
●クヴェトリンブルクへ戻り夕食
写真2-8-1 市庁舎 写真2-8-2 夕食
写真2-8-3 マチルドの泉
左上:少しクヴェトリンブルクを歩いて夕食の店を探します。まだ6時半なのに市庁舎前のマルクト広場は、ひっそり。この町は、ヴァルプルギスの夜の祭りとは無縁らしい。
左横:Mathildenbrunnenマチルドの泉の前で。背後はSt.Nikolai聖ニコライ教会。
右上:この泉の前にあった手頃な大衆レストランで夕食。私が食べたSchnitzel mit Pilzen und Krokettenカツレツ、キノコ、コロッケの盛り合わせ6.4ユーロ。このコロッケは、日本と異なりジャガイモだけのようでした。
写真2-8-4 差し入れのビール 写真2-8-5
写真2-8-6
写真2-8-7
二次会は私が泊まっている休暇用アパートで。2-2 休暇用アパート都市間
左上:外大生がシュテンダールから持ってきてくれたビール。左のLindener Spezialリンデナー・スペシャルは、ハノーファーのリンデン地区にある醸造所から名前が来ているらしい。エキスポートで、エビスビールに似た味。
右はOettinger Hefeweißbier エッティンガー酵母入り白ビール。ドイツらしいおいしいビール。
右:オレンジ色のフォークと共にお皿に載っているのは、私が大好きなバウムクーヘン。私の誕生日が昨日だったので、二人がベルリンで買ってきてくれました。切り出す前のホール状態を撮影しておけばよかった(涙)。代わりに手提げ袋の画像が残っていたので、くしゃくしゃで恐縮ですがご勘弁ください。このコンディトライ・ラビーンはTVでも紹介された地元で評判の洋菓子店らしい。ベルリンの中心から南西へ地下鉄+徒歩で約30分。こんなところまで買いに行ってくれたのかと思うと、ハゲオヤジにとても気遣ってくれ感謝です。
休暇用アパートは、ソファーでごろ寝できるので、二人には、このまま泊まってもらいました。
2-9 Nachwort あとがき
●ターレの歩き方
写真2-9-1 ターレの案内図
ターレ駅を降りたら、右手へ進み川を渡ると10分ほどでチェアリフト乗り場に着きます(青色点線)。観光コースは次の二つ。
●一つ目、チェアリフトでロストラッペへ行くコース(黄色実線)は、サブコース。時間が無ければ次のメインコースだけでも十分。チェアリフトはフルオープン・タイプと覆いが付いた全天候タイプがあります。後ろに並んでいる人に気配りしながら、選んで乗れます。登って行くと、小さな宿とレストランが数軒。ロストラッペまでは、前半10分ほどは平坦ですが、後半10分ほどは岩がゴツゴツしたバリアフリーとは無縁の山道(黄色点線)。スニーカーなど歩きやすい靴がよいでしょう。苦労してたどり着いた分、渓谷を間近に見ることができます。
●二つ目、メインコースは赤色のゴンドラリフトでヘクセンタンツプラッツへ行くコース。ゴンドラリフトは、赤色と緑色のゴンドラが交互に並んでいます。緑色は足元がシースルー。こちらも後ろに並んでいる人に気配りしながら、選んで乗れます。登って行くと山の上だと気にすることなどない一般的な観光地。土産屋やレストランが沢山あり、ターレ観光の中心地。
チケットはチェアリフトだけ、ゴンドラリフトだけ、両方のコンビチケットの3種類があります。
●トイレを済ませておこう
写真2-9-2 ゴンドラリフト乗り場のトイレ 写真2-9-3 ゴンドラリフト乗り場のトイレ
ゴンドラリフトの地上側乗場の1階に無料でありながら整備され、美しく手入れが行き届いた(汚れていない)トイレがありました。ハンドドライヤーまである!不特定多数が出入りできる場所でありながら、これだけ整備されたトイレが無料で使えるなんて、ドイツでは珍しい。
日本なら用足ししたくなってからでも、トイレを探せば間に合いますが、ドイツでは、どこで用を足すか事前にトイレの場所をチェックしておくか、まだまだ保ちそうでも、トイレがあれば済ませておく心がけが肝心。
●静かな大学町シュテンダール
私の密かな目標は(ここでバラしたら、密かではなくなっちゃうな)、退職したら1ヶ月~3ヶ月ほどベルリンに滞在して、市民大学講座を受けたり、ティアガルテンを毎日散策すること。なぜベルリンかというと、歴史・文化の厚み、そして現在進行形でダイナミックに変貌する街並みなど、恐らく今ヨーロッパで一番刺激的な都市だから。
今回シュテンダールを訪れました。外大からの留学生がいなければ、一生訪れることも無かっただろうと思われる、観光とは全く無縁で静かな大学町。日本人がほとんどいない見知らぬ土地で頑張っている彼らを慰問するのか、ハゲオヤジの一人旅に無理矢理付き合わせるのか分からないけど、ディープなドイツを発見するシュテンダール訪問でした。
ただ意外と穴場だと思いました。まず生活費は安く済みそう。そして雑念を払い除けて、平日は勉学に専念。そして週末は充実した鉄道網を活かして旅行。鉄道網が十字に交差しているため、東のベルリンまで40分台。西のハノーファーまで約1時間。北のハンブルクまで約2時間、南には少し距離がありますが、まだ訪れていないライプツッヒやドレスデンなど、旧東ドイツを週末旅行する機動性は高そう。
できればシュテンダール大で1ゼメスター(半年)くらい聴講生で在籍したいけど、同大には工学系の講座が無いのが悩みどころ。
●ハルツ山地とヴァルプルギスの夜を独り占めするなんてもったいなくて
写真2-9-4
ヴェルニゲローデで一番小さい家
写真2-9-5 ブロッケン山頂
悪魔の説教壇と魔女の祭壇
昨年訪れた4月30日のヴェルニゲローデは、「ヴァルプルギスの夜」の祭りで賑わい、木組みの家の街並みと由緒ある城が残る中世都市、SL登山鉄道とハルツの山々が周囲にあり、散策にも適度な広さのテーマパーク「ドイツ村」みたいで、ドイツ旅行のエッセンスが詰まっていてとても楽しく、今回の旅行でも旅程に入れました。それでシュテンダールの外大生に声を掛けたんです。せっかくハルツ山地の近いところに留学しておきながら、これを楽しまないなんてもったいない。ヴァルプルギスの夜は毎年4月30日にあります。今年は木曜日なので講義があります。外大生が事前に教授に相談したら「講義を休んでもいいから、是非行ってきなさい。」と背中を押されたとのこと。長崎外国語大学の担当教授には、私から連絡を入れて、1泊2日の3人旅となりました。
それで1日目は、一人旅なら終日SL牽引列車に乗る当初との予定を変更して、二人をシュテンダールへ迎えに行って、昨年私が見物した登山鉄道~ヴェルニゲローデを旅行ガイドみたいに案内。二人がとても喜んでくれて、誘った甲斐がありました。逆にはるばる日本からドイツの田舎へ旅して来た私を、二人がもてなしてくれたのかも。陽気で明るく、ホスピタリティ精神にあふれた二人に感謝しています。
2日目のコースは次ページで。
写真2-9-6 乗車券と絵はがき 写真2-9-7 乗車券と絵はがき
ハルツ狭軌鉄道の乗車券と絵はがき。乗車券は昔懐かしい「硬券(写真右左で裏表)」。車内検札で車掌がパチンと穴を開けます。私が幼い頃の「国鉄」みたいで、全てがノスタルジック。
左絵はがきの「Mit Volldampt auf den Brocken」は「ブロッケンを全速力で」、右絵はがきの「Volldampfgrüße aus dem Harz」は「ハルツからどっさりのご挨拶」くらいの意味でしょうか。
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